Tomoartの徒然チャックま時々その他

イラストレーターTomoartの雑多なブログです。チャックま多めです。

Muffler

彼女はマフラーガール。

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帰りが遅くなったあの日は底冷えのする寒い一日だった。
風が時おりパタパタと木の枝を震わせていた。

そんな日に校門にひとり立って、彼女は、待っていた。

「一緒に…帰ろ」

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臓物【チャックまンガ】Vol.5 &more…

ある意味、“チャックま”の原点です笑。

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もとから“チャックま”は子ども向けではありませんでした(まぁ、いま日々大量に生み出されているオリジナルキャラのほとんどがそうでしょうが笑)。初出からして『第一回 美準展』というイラストやクラフトのグループ展でしたし、初期企画書のターゲット欄では20代後半〜30代の女性がターゲットである、と書いています。

ただ絵柄的に子ども用のキャラクターなんでしょ、と思われるかもなぁ、などと危惧していました。そこで子どもにはちょっと強烈な描写も入れよう、と考え出したのがイラスト版の『臓物』でした。

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今でもイラスト展示の時にはよく飾っています。内蔵はやや生々しくするためにワインレッドに、全体の印象はポップにしたくてネーブルイエローとしています。

このイラストは結構みんなに楽しんでもらえて良かったのですが笑、以降なかなかお腹から出てくるグロいものが見つからずにいます…
また、このグロさも意外と親子で楽しむ方が多く、当初の目的は達していないかも…笑

 

今では子どもたち向けコンテンツもつくり始めていて、当初の予定とは変わってきています。でも“チャックま”のコンセプトは全くブレずにやってこれています。これからも今の“チャックま”でブレイクするまで頑張りたいと思います。

応援よろしくお願いします。

chackma.jp

そうそう、昨日一昨日とマルイファミリー海老名でイベントを行いました。デジタル紙芝居はこちらでもたくさんの方にご覧いただきました。ありがとうございました。

同店でのイベントは今年5月から始めてだいたい月イチで開催させていただきました。来年も続けていきます。1月は12日(日)・13日(月・祝)の予定です。ぜひご来場ください!

設計事務所の女

設計事務所がどんなところか、大して知っているわけではないです…笑

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前を歩いていた何の変哲もない後ろ姿が妙に気になったのは、手に持っているバッグだった。いや、正確にはバッグから突き出している紙包だ。
「今どき珍しい…青焼きじゃないか」

青焼きとは、ジアゾ式複写技法…なんて言っても通用しないが、一昔前には建築の図面などで良く使われていた。誰でも一度はあの、青インクで描かれたような図面を見たことがあるのではないだろうか。デジタルが主流になって急速に使われなくなったコピー手段だ。昔の資料などでは今でも見かけ、それほど珍しくもないが…

どう見ても図面は現在進行形の仕事に見える。なんとも頑固な設計事務所のデザイナーがいるようだ。

気になってしまって、急ぎ足でその背中を追い抜き、素知らぬ振りで振り返ってみると…どうやらボクの行動は「素知らぬ」どころかバレバレだったようだ笑。
『な、何か?』とでも言いたげな、戸惑い顔の女の子がこちらを向いている。

少なくとも彼女が『頑固なデザイナー』ではなさそうだ…人並みに消えていく彼女の青いジャケットを横目で追いながら、なんだか可笑しくなってしまったボクだった。

Hi, Cheese !

また季節外れな絵を書いてしまいました…

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今日は彼女との初デート!若干緊張しているボク。
その姿を見て微笑む彼女が急にバッグから取り出したのは、真新しいカメラ。“はい、チーズ♪”

「こんな初々しさが懐かしくなるくらい、付き合い続けようね」と彼女。

そして、ちょっと照れながら鮮やかに笑った。

 

デジカメが売れなくなって久しいですが、とっておきの思い出をちゃんとカメラで残すのもいいんじゃないかなぁ…

大きくて立派なカメラだけじゃなくて、ちょっと小粋な、かわいいカメラをちゃんとつくってくれるメーカーが生き残りますように。